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藤井学園寒川高等学校

いじめ防止の基本方針

藤井学園寒川高等学校 いじめ防止の基本方針

2017年7月改定

  1. いじめ防止等の基本的な考え方
    (1)いじめは、いじめを受けた生徒等の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は、心身に重大な危険を生じさせるおそれがあるものであり、人として決して許されない行為である。

    (2)「いじめは絶対にゆるさない。いじめは卑怯な行為である。いじめはどの学校・学級でも起こりうる 」という、いじめに対する認識を全教職員で共有し、生徒が安心して学習やその他の活動に取り組むことができるよういじめの未然防止・早期発見・早期対策に取り組まなくてはならない。

  2. 本校及び本校教職員の責務
    本校に在籍する生徒の保護者、地域住民、児童相談所その他の関係者との連携を図りつつ、学校全体でいじめの未然防止及び早期発見に取り組むとともに、本校生徒がいじめを受けていると思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する責務を有する。
    (いじめ防止対策推進法第8条等)

  3. いじめ防止対策推進法第 条に基づく「学校におけるいじめの防止等の対策の為の規定及び組織」
    (1) いじめ防止対策委員会
    ア 設置の目的
    いじめ等に関する対策を実効的に行う。
    具体的には、
    ◇学校基本方針に基づく取り組みの実施や具体的な年間計画の作成・実行・検証・修正の中核としての役割
    ◇いじめの相談、通報の窓口としての役割
    ◇いじめの疑いに関する情報や生徒の問題行動に係わる情報の収集と記録、共有を行う役割
    ◇いじめの疑いに係わる情報があった場合には緊急会議を開いて、いじめの情報の迅速な共有、関係のある生徒への事実関係の聴取、指導や支援の体制・対応方針の決定と保護者との連携といった対応を組織的に実施する、そのための中核としての役割
    イ 所掌事項
    基本方針に基づく取り組みの実行、進捗状況の確認、定期的検証等を行い、いじめ等が発見された場合は臨時に会議を開催し、早期対応にあたる。
    ウ 会議
    状況に応じ、会議を開催する。
    エ 委員構成
    校長、副校長、教頭、養護教諭、生活指導部主任、学年団長、関係教職員、人権・同和教育主任、教育相談担当、心理・福祉の専門家(スクールカウンセラー)

  4. 段階に応じた具体的な取り組み

    (1)いじめの未然防止の取り組み
    ア 全ての生徒をいじめに関わらせることなく、健全な社会性のある大人へと育むため、規則正しい態度で授業や部活動、行事等に参加し活躍できるよう教職員が一体となった指導を行う。
    イ 平素の授業・ホームルーム活動・部活動及び生徒会活動等の充実を通して、生徒の豊かな感性や道徳心、お互いの個性や人格を尊重し合える態度を育成する。
    ウ 「いじめは絶対に許されない」ことの理解を促し、いじめに関する授業を実施する。
    エ 教職員の言動が生徒を傷つけたり、生徒のいじめの助長となることがないよう指導の在り方に細心の注意を払い、親身の指導を行う。
    オ いじめの背景にあるストレスの要因に着目し、改善のための相談をスクールカウンセラーと担任が連携して行い、ストレスに適切に対処できる力を育む。
    カ 昨今増加傾向にあるインターネットや携帯電話(SNS)を利用したいじめへの対策として、情報モラルを身に着けさせる指導を平素から行い、保護者に対する情報モラル教育や啓発活動も行う。
    インターネット上のいじめが重大な人権侵害に当たり、被害者に深刻な傷を与えかねない行為であることを理解させる。
    キ 策定した学校いじめ防止基本方針については各学校のホームページへの掲載その他方法により、保護者等がいじめ防止基本方針の内容を容易に確認できるような措置を講ずるとともに、その内容を必ず入学時各学年の開始時に生徒、関係機関等に説明する。
    ク 学校いじめ防止基本方針に基づく取り組みの実施状況を学校評価の評価項目に位置づけ、評価結果を踏まえて、学校におけるいじめ防止等の為の改善をはかる。
    ケ いじめについて考える「強調月間」等の取り組みを積極的に行う。

    (2)いじめの早期発見のための取り組み
    ア いじめに関するアンケートを全学年対象に学期ごと実施し、いじめの早期発見に努める。
    イ 日頃から生徒との温かな触れ合いを重視し、信頼関係の構築に努める。
    ウ 教職員が連携して生徒の変化に気づくよう努め、生徒から相談があった些細なことでも深刻な問題が潜んでいることもあるので、ひとつひとつの相談に真摯に対応する。けんかやふざけ合いであっても、見えないところで被害が発生している場合があるので、些細な兆候でも軽視することなく、いじめではないかという疑いを持って、迅速かつ具体的な対応をする。
    エ 4月当初にスクールカウンセラーを全学年に紹介し、相談室の利用を促す。
    オ 4月5月に担任と生徒との個人面談を実施し、これ以降にも必要に応じて面談を行いいじめの早期発見に努める。
    カ いじめ防止等のための対策が専門的知識に基づき、適切に行われるよう、教職員の資質能力の向上に努めると共に、生徒指導に係る体制等の充実のために、心理や福祉等に関する専門的知識を有する者の派遣活用等に努める。

    (3)いじめに対する早期対応
    ア いじめが確認された場合、速やかに管理職に報告し、いじめを受けている生徒やいじめを知らせてきた生徒の安全を最優先に対処する。さらに、いじめを受けた生徒の学校復帰が阻害されないよう配慮をし、教職員が一体となって継続した支援を行う。
    イ 校長は、速やかにいじめ防止対策委員会を開催し、いじめの有無の確認を行うための措置を講じ、その結果を教育委員会に報告する。
    ウ いじめをしている生徒に対しては事実関係の聴取を行った後、適切な指導を組織的に行う。いじめをやめさせ、再発を防止する措置をいじめ対策委員会を中心として教職員全員で行う。また、いじめをしている生徒の保護者に対する助言も継続して行う。
    エ 犯罪行為として取り扱われるべきいじめについては警察と連携して対処する。生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは直ちに警察に連絡する。
    オ 生徒の相談に対する迅速な対応をする。
    カ 保護者が教職員に相談しやすい環境作りに配慮し、安心して相談できる信頼関係の構築をはかる。
    キ いじめの事実があると思われるときは、特定の教職員がいじめに係る情報を抱え込むことなく、速やかに、学校いじめ対策組織に対し、当該いじめに係る情報を報告し、学校の組織的な対応につなげる。学校いじめ対策組織に於いて情報共有を行った後は、関係生徒や教職員から事情を聞き取るなどして、事実関係を確認の上、組織的に対応方針を決定し、被害生徒を徹底的に守り通す。加害生徒に対しては当該生徒の人格の成長を旨として、教育的配慮の下、毅然とした態度で指導する。また、各教職員はその方針等に沿って、いじめに係る情報を記録しておく必要がある。
    ク いじめは単に謝罪をもって安易に解消とすることはできない。いじめが「解消している」状態とは 「①いじめに係る行為がやんでいる状態が相当の期間継続していること、(相当の期間とは少なくとも三ヶ月を目安とする 「②被害生徒が心身の苦痛を感じていないこと」の少なくとも2つの要件が満たされている必要がある。ただし、これらの要件が満たされている場合であっても、必要に応じ、他の事情も勘案して判断するものとする。
    上記のいじめが「解消している」状態とはあくまで、一つの段階に過ぎず「解消している 状態に至った場合でも いじめが再発する可能性が十分にあり得ることを踏まえ学校の教職員は当該いじめの被害生徒及び加害生徒については日常的に注意深く観察するよう努める。

    (4)重大事態への対処
    重大事態の定義
    ○いじめにより生徒の生命 心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき
    (生徒が自殺を企画した場合等)
    ○いじめにより生徒が相当の期間(年間30日を目安とする)学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。
    ○生徒等や保護者から、いじめられて重大事態に至ったという申立てがあったとき。

    ア 重大事態が発生した場合、県、総務学事課へ事態発生について報告をする。
    イ 学園の判断により学校が主体となって事態の調査にあたる場合は、いじめ防止対策委員会に専門的知識及び経験を有する第三者の参加を図り、事実関係を調査したのち、いじめを受けた生徒及び保護者に対し、事実関係等の情報を適切に提供し、適切な対応を教職員が一体となって行う。
    ウ 関係機関、県等への連絡・報告を適切に行い、連携して対処する。
    エ 調査結果を関係機関、県等に報告し、調査結果を踏まえた必要な措置をとる。
    カ 他の関係機関が調査主体となる場合は、資料の提出など、調査に協力する。

  5. 教職員研修計画
    教職員の資質能力向上のため、心理や福祉の専門家であるスクールカウンセラー等を活用し、教師一人一人が生徒の発達段階についての正しい理解を持つ。そして、いじめ問題についての共通理解と指導力の向上を図るため、いじめ防止等についての校内研修等を実施する。

  6. 保護者との連携及び啓発の推進に関する方針

    (1)学校運営連絡協議会において本校生徒に関する情報の共有を図り、地域との連携を図る。

    (2)平素の教育活動において保護者との信頼関係を確立するように努め、保護者とのコミュニケーションの円滑化を図る。

    (3)保護者会等においていじめ問題についての意見を交換する機会を設け、家庭との連携を構築する。

  7. 地域及び関係機関や団体等との連携推進の方策
    警察、児童相談所、少年育成センター等との適切な連携を図るため、情報共有体制を平素から構築する。

  8. プライバシーの保護に関する配慮
    いじめに関係した生徒全員のプライバシーに十分配慮しつつ事実確認を進め、関係する文書・記録の保管についても配慮をする。

  9. 学校評価及び基本方針改善のための計画
    「学校評価アンケート」を活用し、この結果に基づき基本方針を改善する。

(補足)
(1)本校は、国の「いじめ防止基本方針」等に基づき、本校におけるいじめの防止、いじめの早期発見・早期対応及びいじめの対処のための対策に関する基本的な方針を定める。いじめの防止対策は、全ての生徒が安心して学校生活を送り、いじめが行われなくなるようにすることを旨とする。

(2)いじめの定義(いじめ防止対策推進法第2条)
「いじめとは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人間関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」

(3)関係機関等
・高松法務局
・香川県警察
・香川県子ども女性相談センター
・香川県臨床心理士会、香川スクールソーシャルワーカー協会
・香川県PTA連絡協議会、香川県高等学校PTA連合会